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ノックノックス

人魚姫

作 演出 作曲 ヤストミフルタ

2019年6月21日(金)~30日(日)
すみだパークスタジオ倉

- 出演 -

藤田奈那 蓮城まこと きよこ

小林至(Theatre Ort) 舘智子(タテヨコ企画)

下出宗次郎 古澤光徳(ユニークポイント) 岩坪成美

2月中旬続報公開


おはなしをはじめるまえに

 むかしむかし、人と人魚はとても仲良く暮らしていました。しかしある日、人は大きな争いを起こし、大切な海をよごしてしまいました。それは海に住む人魚や魚たちだけでなく、森に住む動物たち、空を飛ぶ鳥たち、そして人間にとっても悲しい出来事でした。やがて海は死に、この世界の生き物はどんどんと姿を消していきました。

 それからどれだけの時が流れたでしょう。数十年、いや数百年でしょうか。次第に生き物たちは生きる力を取り戻しはじめました。海は相変わらず誰も住むことのできない場所でしたが、人々は残った水を分け合い、動物や鳥たちと一緒に生きていく道を選びました。

 そんな時、ひとりの人魚が浜辺で見つかります。海が死んでしまったせいで、もうこの世界にはひとりも生きてはいないと思われていた人魚が生きていたのです。ですが悲しいことに、それが新たな争いを生む火種となってしまいました。

「人魚の涙は水を浄化する力があるそうだ」

「人魚の歌には人の傷を癒す力があるらしい」

「ううむ、それは是非とも手に入れたいものだ」

「やや、ひとりじめはゆるさんぞ」

 人魚は争いのさなか、人の手を渡り、すっかり心を閉ざしてしまいました。この物語は、そんな人魚が人から人へと手に渡り、とある村にやってくるところからはじまります。